ノエルギャラガーって誰?と思う人も多いかと思いますが、彼は90年代にイギリスに新星のごとく現れ、瞬く間にロックの頂点に登り詰めたバンド、OASISのメインソングライターさんです。ちなみに弟のリアムギャラガーがメインボーカルさんです。結構邦楽バンドでもファンの方は多いようで、最近だと[Alexsandros]やSuchmosなんかもオアシス好きを公言してます。
僕はOASISがミュージシャンの中で宇宙一好きで、自分が洋楽を聴くようになったきっかけ、英語学習、渡英した一番の理由など、すべてこのバンドの影響と言っても過言ではありません。
前置きが長くなりましたが、今回はそのノエルギャラガーの英語発音についてお話ししたいと思います。彼らの魅力や、その他バンド系のお話はまた別の機会に譲るとします。
まずイギリスは地域によってめちゃくちゃ発音が違います。アメリカの地域別方言が北部、南部、東海岸、西海岸と大きく分けて4つほどなのに対し、イギリスは20、30とほんの少し離れた町同士でも発音が全然違うことはザラです。
さらにイギリスは上流階級、中流階級、労働者階級と、階級によっても発音がかなり異なるため、
地域×階級の掛け合わせによっては本当にこれ英語?みたいなのも存在します。
ノエルギャラガーの場合はマンチェスターというイギリス北部の労働者階級の家庭で生まれたので、マンチェスター×労働者階級の発音になります。ちょっと動画で見てみましょう。
…もう何言ってるかよくわからないですね。でもれっきとした英語です。
まずイギリス英語の特徴として言葉のお尻につく「R」が消えます。
例えば、Car の発音はアメリカ英語のように「クゥォアー」と舌を巻かずに、単純に「カー」になります。
次の特徴として、まず「H」の音がなくなる傾向にあります。これは労働者階級の人によく見られます。
例えば動画の中で、I hate them が I ate them みたいに聞こえ、They are horrible people が They are orrible people みたいに聞こえます。
他の特徴として、「∧」(CutとかButとかの「ア」の音)が「o」みたいになります。これは北部の発音によく見られます。
例えば動画の中で、I love television, I love cigarettes, I love drinking…と言っている場面がありますが、このloveはいずれも「ラブ」というよりは「ロブ」に聞こえます。
最後に個人的にぬわー強烈やー、と思うのが、リダクションによる「T」音の消失です。これは普通単語のお尻にTが来た場合(例えばaboutであれば「アバウト」ではなく「アバウ」みたいに聞こえる)によく起こるのですが、ノエルギャラガーの場合、これが単語の真ん中に「T」が来た場合にも起きています。これは地域というよりは労働者階級の特徴ですね。
例えば動画の中で、I better say I love my daughter.と言っている場面がありますが、betterが「ベター」ではなく「ベアー」、daughterが「ドータ」が「ドーア」に聞こえます。
他にも Man United fans.I hate themと言っている場面がありますが、 Man Unitedが「マンユナイテッド」ではなく「マンユナイエッド」みたいに聞こえます。
これはさすがにこの動画の翻訳者の方でも聞き取りが難しく、誤訳しています。
I better say I love my daughter.
誤)ベットの犬を愛しているよ。
正)俺の娘を愛してると言っておいた方が良さそうだな。(笑)
Man United fans.I hate them.
誤)マンデーナイトのファン達。スッゲー嫌い。
正)マンユナイテッドのファン達。スッゲー嫌い。
ちなみにマンユナイテッドとはサッカーチームのマンチェスターユナイッテッドの略称です。彼はマンチェスターシティの熱狂的ファンなので、スッゲー嫌いなのでしょうね…
以上の特徴を踏まえてもう一度動画を見てみてください!きっと聞き取れる範囲が増えていると思いますよ!(しっかしF◯CKワードが多いな…。何回F◯CKING言うんだろうこの人…)
ではでは!Find your oasis in your heart!(意味わからん)